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ÅBÄKEのデザイン

重箱は鰻にとって、ある意味長い旅の終着地点といえるかも知れません。 鰻はとても身近な魚にも関わらず、謎に満ちていて未だその生態は完全には解明されていないのです。

1920年代にヨーロッパウナギの卵がカリブ海北端にあるバーミューダトライアングルで孵化をして、稚魚は北大西洋を横断しヨーロッパの国々にある川の河口付近に到着、清流でしばらく生活をした後に産卵期にまた海へと帰って行く、ということがデンマークの海洋生物学者ヨハネス・シュミットによって発見されました。
その一方で、ニホンウナギの卵がマリアナ諸島沖で初めて確認されたのは2011年とつい最近のことになります。

そこで鰻たちの遥かなる旅に敬意を評し、古今東西「驚異の旅」の話を元に「鰻のおかむら」の重箱はデザインされました。

まず蓋のデザインは幻の島「ホーリー・マウンテン」の地図。

「ホーリー・マウンテン」はフランスの小説家ルネ・ドーマルによる未完の小説「類推の山(Mount Analogue、1952年)」に登場する目に見えない島山のことで、この小説は1973年に製作されたアレハンドロ・ホドロフスキーのカルト映画「ホーリー・マウンテン」の原作としても有名です。

店内の様子

次に重箱の側面には「コンティキ号」のイラスト。

ノルウェーの探検家トール・ヘイエルダールが1947年に簡素なバルサ材の筏船(いかだぶね)「コンティキ号」に乗り南太平洋上約8000キロもの距離を航海した逸話がモチーフになっています。

もう一つの側面にはパリとミュンヘンの距離を可視化。

1974年にドイツ人映画監督のヴェルナー・ヘルツォークは重病の映画評論家であり友人であったロッテ・アイスナーを励まし願掛けのために、雪と氷の中ミュンヘンからパリまで徒歩の旅に出かけます。この話はヘルツォークの著作「氷上旅日記ーミュンヘンーパリを歩いて」にまとめられています。

店内の様子

残りの側面にはパイオニア探査機の金属板に刻まれた太陽系の模式図。

地球外生命体に宛てたメッセージが刻まれた金属板「パイオニア・プラーク」は1972年と1973年に打ち上げられたNASAの宇宙探査機「パイオニア10号・11号」のアンテナの支柱に取り付けられていたそうです。

そして蒲重と汁椀の蓋の裏には人類の最古の化石「ルーシー」のイラスト。

我々の進化の過程はもしかしたら宇宙の神秘よりも驚異的な、人類にとって最も偉大なる旅路といえるのかもしれません。

文: ÅBÄKE

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